第 5011 回

CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)の組成と
スタートアップ投資法務

LIVE配信
2022年11月11日(金) 13:30~16:30
※本セミナーはオンラインライブ受講のみで行います。会場受講や後日動画視聴はありません※
地図
電話 03-3639-8858
当セミナーは全 回のシリーズ開催です。
1回のみでもお申込みいただけます。

講師

龍野 滋幹
アンダーソン・毛利・友常 法律事務所 外国法共同事業 パートナー 弁護士

講演趣旨

 近年におけるスタートアップ企業への投資の顕著な増加は、事業会社が主役に躍り出ていることが大きな要因であるといえます。スタートアップ企業は、時代のニーズを先取りしつつ、ヘルスケアや、FinTech、AI、IoTなどに限らず、多くのビジネス領域において数々の新規テクノロジーや斬新な発想を生み出しながら目覚ましい革新をもたらしています。他方、事業会社は、自社の従来の研究開発だけではこの動きにキャッチアップできない危機感もあって、これらスタートアップ企業に対し、CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)などを通じて投資しつつ各種提携等を同時に行うケースも目立って増えてきています。
 もっともCVCは、投資ファンドとしての性質から、その組成から運営に至るまで必ずしも事業会社が精通しているとはいえない多くの金融規制に服しますし、投資家として参加する場合にもCVCの運営についてどのようにコミットできるかはガバナンスの観点から重要です。そして、なかでも、その運営においてはCVC特有の利益相反性等に関する法的論点への細心の配慮が欠かせません。また、投資対象選定やパラレル投資に目配りした特有の条項についてのノウハウも知っておく必要があります。
 またスタートアップ投資に関しては、投資契約、株主間契約、各種提携契約の各規定への理解が表層的であることに無自覚であるがゆえに、定型的なように一見思える文言の羅列・組み合わせをなんとなくそのまま受け入れてしまった結果、実際のエグジットの場面に至って、各条項がうまく機能しなかったり矛盾が表面化したりする問題が、残念ながら少なくない案件において起きてしまっています。そして、事業会社は、スタートアップ投資において、投資によるキャピタルゲイン以上に各種提携による成果をより重視することが多いですが、提携契約を交渉段階であまり精査せず抽象的で漠然とした内容のまま締結したがために、結果、肝心の権利が確保できない、対象会社が思ったように動いてくれないなどで、提携の果実が得られない事象もよく起こっています。
 本セミナーでは、CVC等によるスタートアップ投資案件に数多く従事してきた講師が、CVCの組成、スタートアップ投資契約、そして提携契約における急所を明確にしながら、より実効的に実務に役立つよう一歩踏み込んで解説いたします。

補足案内

●企業内弁護士を除き、本セミナーへのご同業の応募はご遠慮ください。
●本セミナーではZoomを使用し、「LIVE配信」(オンラインライブ受講)方式で行います。
●本セミナーに「会場受講」と「動画配信」(後日動画視聴)は、ありません。

講演項目

I. 投資ファンド(CVC)の組成に関するポイント
 (1) 投資ファンド(CVC)の類型
 (2) CVCによる案件選定を見据えた投資事業有限責任契約やサイドレターのポイント
 (3) CVC特有の法的論点
II. スタートアップ投資の方法
 (1) スタートアップ投資のタイプ
 (2) スタートアップ投資の方法
III. スタートアップ投資にかかる契約の徹底理解
 (1) 投資契約・株主間契約・提携契約の全体像
 (2) 投資契約・株主間契約・提携契約のポイント
( 3) 投資契約・株主間契約・提携契約において、特に留意すべき条項

講師紹介

 龍野 滋幹 (たつの しげき) 氏
 2000年東京大学法学部卒業。2002年弁護士登録(第二東京弁護士会)、アンダーソン・毛利・友常法律事務所入所。2007年米国ニューヨーク大学ロースクール卒業(LL.M.)。2008年ニューヨーク州弁護士登録、2007年から2008年にかけてフランス・パリのHerbert Smith法律事務所にて執務。2014年11月から東京大学大学院薬学系研究科・薬学部「ヒトを対象とする研究倫理審査委員会」審査委員。国内外のM&A、ジョイント・ベンチャー、投資案件やファンド組成・投資、AI・データ等の関連取引・規制アドバイスその他の企業法務全般を取扱っている。週刊東洋経済2020年11月7日号「「依頼したい弁護士」分野別25人」のM&A・会社法分野で特に活躍が目立つ2人のうち1人として選定。
 「英文クロスボーダーM&A契約の徹底理解」、「カーブアウトM&Aのエッセンス」、「デジタル・トランスフォーメーション(DX)時代のデジタルM&A法務戦略」、「医薬・ヘルスケアの法務の理解」、「改正公益通報者保護法と企業不祥事防止への活用の実務」「スタートアップ投資の完全理解Ⅰ(重要ポイント編)、スタートアップ投資の完全理解Ⅱ(契約詳解編)」、「CVC(コーポレート・ベンチャー・キャピタル)のスタートアップ投資法務」、「M&A即戦力育成講座~講師による徹底した課題ワーク個別指導でM&Aの総合力をアップ(全6回)」、「改訂コーポレートガバナンス・コードへの実務対応」など講演も多数。