中野 玲也 氏 森・濱田松本法律事務所　パートナー弁護士
	南谷 英祐 氏 株式会社KPMG FAS　公認会計士／シニアマネージャー

　M&Aは、成長戦略や競争力強化の方法として広く認知されており、欠くことのできない経営上の選択肢の一つとなっています。実際、日本における過去10年間のM&Aの年間件数は、新型コロナウイルス感染拡大の影響があった2020年を除き、一環して増加しており、2021年の年間件数は、過去20年間でも最も多い数となっております。
　このように、M&Aは経営戦略として浸透しているものの、必ずしも頻繁に行う取引ではないことも相俟って、社内の知見やノウハウの蓄積・共有を図ることが難しい場合もあり、M&Aの基礎知識や進め方の全体像について把握する十分な機会が得られないという課題に直面される方もいらっしゃると思います。
　そこで、本セミナーでは、多数のM&Aを手掛けている講師がM&Aの一般的な進め方や実務について、仮想のストーリーを用いながら、M&Aの経験が無い又は多くない方にも分りやすく解説いたします。

1．はじめに
　(1) 本セミナーの狙い
2．検討段階（Pre-Deal）
　(1)検討開始
　(2)候補先の選定/アプローチ
　(3)社内プロジェクトチーム／アドバイザーの選定
3．取引の実行段階（Execution）
　(1)秘密保持契約／基本合意書
　(2)デューディリジェンス
　(3)バリュエーション
　(4)最終契約（株式譲渡契約）
　(5)クロージング
4．取引実行後（Post-Deal）
　(1)クロージング後の統合
5．まとめ

　南谷 英祐（なんや えいすけ）氏
　2005年一橋大学商学部卒業、2013年2月KPMG FAS コーポレートファイナンス部門に入社。総合商社、金融機関、ビジネスサービス、不動産、小売 / 流通、医療等、幅広い業界におけるM&A案件において、バリュエーション及びフィナンシャル・アドバイザリー業務を担当。また、PPAにおける無形資産価値評価、のれんの減損テスト等、会計分野における経験も豊富に有する。2017年から約2年間、KPMG NYオフィスにて主にバリュエーション業務に従事。KPMG入社前は、BIG4系監査法人にて金融機関に対する会計監査業務に従事。
　中野 玲也 (なかの れいや) 氏
　2007年一橋大学経済学部卒業、2010年早稲田大学法科大学院修了、2018年コロンビア大学ロースクール修了（LL.M., Harlan Fiske Stone Scholar受賞)。2012年1月、森・濱田松本法律事務所に入所。国内の大型M&A案件や組織再編を多く手掛ける。米国、EU諸国、アジア諸国を中心としたクロスボーダー案件も多く取り扱っている。クロステック企業など国内外のスタートアップへの投資案件も数多く扱っている。また、大手テクノロジー企業やスタートアップのビジネスモデルの適法性の検証や、データの利活用に関する法的助言を行っている。2018年から約1年間Weil Gotshal & Manges LLP（ニューヨークオフィス）で執務。