第 3674 回

独占禁止法・海外競争法を意識したM&A実務対応
~想定外に必要となる海外競争法届出、ガン・ジャンピングなど
法務担当者が知っておくべき実務対応を解説~

会場受講
2018年8月1日(水) 13:30~16:30
金融ファクシミリ新聞社
セミナールーム
東京都中央区日本橋小網町9-9
小網町安田ビル2階 地図
電話 03-3639-8858
当セミナーは全 回のシリーズ開催です。
1回のみでもお申込みいただけます。

講師

藤田 知也
森・濱田松本法律事務所
オブ・カウンセル 弁護士

講演趣旨

 本講演では、独禁法・競争法がM&A実務に影響を与える論点に焦点を当て、①海外届出の実務とスケジューリング、②ガン・ジャンピング、③競争法リスクに関するM&A契約実務の三本立てで、最新の実務対応を解説します。
 日本企業同士のM&Aであるにもかかわらず、海外競争当局の企業結合審査が想定外に必要となるケースが多く存在します。案件進行中にこの事態が判明した場合、スケジューリング変更を余儀なくされるなど、案件全体に甚大な影響を与えます。本講演では、海外届出に関して日本企業が直面しやすい典型事例を交え、海外届出対応の勘所や最新動向をお伝えします。必要に応じ、日本の公取委審査との関係でのスケジューリングの実務対応にも言及します。
 また、独禁法・競争法に関連して近時のM&Aプロセスで避けて通れない問題として、デュー・ディリジェンス時の情報交換やクロージング前の統合準備などで考慮すべき、いわゆる「ガン・ジャンピング」の問題が挙げられます。本講演では、その問題の所在から、事例に即した実務的な対応方法までを解説します。
 さらに、M&A契約の実務として、独禁法・競争法に関連する問題における当事者間のリスク分担の手当についても、最新の議論を交えて紹介します。

補足案内

講演項目

I. 企業結合審査とスケジューリング
1. 各国届出要否の検討方法
2. 主要国(中国、欧州、米国)における届出の留意点
3. 独禁法・競争法届出を考慮したスケジューリング
II. ガン・ジャンピングに関する留意事項
1. ガン・ジャンピングとは
2. 案件の性質・局面に応じたガン・ジャンピング対応
3. ガン・ジャンピング対応の具体例
III. M&A契約と独禁法・競争法

講師紹介

藤田 知也 (ふじた ともや) 氏
 M&Aを中心に企業法務全般を取り扱うが、あわせて企業結合審査対応に強みを有し、DD・契約交渉のハンドリングから、公取委審査対応・各国競争法ファイリングまで、ワンストップで対応。大規模な統合案件や同業種間の買収・統合案件に豊富な経験を有し、ストラクチャリングや契約交渉においても公取委審査・各国競争法届出を意識した助言を行う。2006年東京大学法学部卒業、2007年弁護士登録、2009年~2011年経済産業省経済産業政策局産業組織課で執務、2013年米国デューク大学ロースクール卒業、2013年~2014年米国Pillsbury Winthrop Shaw Pittman法律事務所(NY)で執務、2014年ニューヨーク州弁護士登録。
<主な著作>
 「Getting the Deal Through - The Legal Landscape - Japan」 (2018年、共著-競争法関連箇所を担当)、『金融商品取引法 公開買付制度と大量保有報告制度編』(商事法務、2017年、共著)など。