第 3794 回

M&A実務と独占禁止法
~企業結合審査の最新トピック・独禁法が関わるM&A実務対応を一気に解説~

会場受講
2018年12月7日(金) 13:30~16:30
金融ファクシミリ新聞社
セミナールーム
東京都中央区日本橋小網町9-9
小網町安田ビル2階 地図
電話 03-3639-8858
当セミナーは全 回のシリーズ開催です。
1回のみでもお申込みいただけます。

講師

藤田 知也
森・濱田松本法律事務所 オブ・カウンセル
弁護士・ニューヨーク弁護士

講演趣旨

 「大型M&Aには公取委の企業結合審査が避けて通れない」と言われますが、公取委審査が難航する案件は大型案件ばかりではありません。公取委が本年8月に審査結果を公表した長崎県における地方銀行の統合案件では、第2次審査が2年以上にもわたりその動向が話題となりましたが、案件の規模や事業地域にかかわらず、公取委がさまざまな案件に関心を寄せる可能性は存在します。結果として、想定外の公取委による審査が、M&A実行の可否やスケジューリングの決定的要因となりかねません。
 本講演では、M&Aを行うどの企業も直面し得る深度ある公取委審査に備え、審査手続の概要や審査を前提としたスケジューリングのポイントを説明しつつ、公取委が着目する論点や近時の審査動向について、直近の公取委の公表事例を盛り込みながらわかりやすく解説します。企業結合審査について基本論点から説明しますので、今後に備えて企業結合審査の知識を整理しておきたいという企業のご担当者にお勧めです。
 加えて、近時のM&Aプロセスの中で避けて通れない「ガン・ジャンピング」の問題についても解説し、M&Aにおける競争法・独禁法が交錯する論点を網羅的に取り扱います。

補足案内

講演項目

I. 企業結合審査手続の概要
1. 日本の企業結合審査の概要と近時の傾向
2. 国内外における届出要否の検討
3. 独禁法・競争法届出を考慮したスケジューリング
II. 公取委の企業結合審査
~基本論点から最新のトピック・実務対応まで~
1. 市場画定(商品範囲、地理的範囲)
2. 水平型企業結合
3. 垂直型企業結合/混合型企業結合
4. 問題解消措置の類型と近時の傾向
5. 公取委の特徴的な審査手法
III. ガン・ジャンピング
1. ガン・ジャンピングの意義と対応
2. ガン・ジャンピングのケーススタディ

講師紹介

藤田 知也 (ふじた ともや) 氏
 2006年東京大学法学部卒業、2007年弁護士登録、2009年~2011年経済産業省経済産業政策局産業組織課で執務、2013年米国デューク大学ロースクール卒業、2013年~2014年米国Pillsbury Winthrop Shaw Pittman法律事務所(NY)で執務、2014年ニューヨーク州弁護士登録。M&Aを中心に企業法務全般を取り扱うが、あわせて企業結合審査対応に強みを有し、DD・契約交渉のハンドリングから、公取委審査対応・各国競争法ファイリングまで、ワンストップで対応。大規模な統合案件や同業種間の買収・統合案件に豊富な経験を有し、ストラクチャリングや契約交渉においても公取委審査・各国競争法届出を意識した助言を行う。
<主な著作>
「企業結合審査対応の最新実務第1回~第3回」(ビジネス法務、2018年、共著・連載中)「Getting the Deal Through - The Legal Landscape - Japan」(2018年、共著-競争法関連箇所を担当)、『金融商品取引法 公開買付制度と大量保有報告制度編』(商事法務、2017年、共著)など。