加藤 洋輝 氏 株式会社ＮＴＴデータ経営研究所 金融政策コンサルティングユニット　シニアマネージャー

　メガバンクが、AI・RPAを導入して業務を効率化し、大幅な人員削減を行うというニュースが流れ、関係者を驚かせました。確かに、AI・RPAを活用するのは、今までのシステム化の流れとは一線を画すことと考えられます。しかしながら、それは必ずしも、人員削減を主眼とするものではありません。むしろ、生き残りをかけた前向きな取り組みと理解すべきであり、銀行員には新たな環境への対応が求められます。
　本講演では、銀行業務における今後のAI活用の可能性を考えながら、顧客体験や銀行内部にどのような影響が起こりそうか、また新技術活用の巧拙で競争力にどう差が出るかを解説します。本講演が多くの銀行員が新たな環境に対応するためのヒントとなれば幸いです。なお本講演では、著書『AIが変える2025年の銀行業務』を配付して、参考書として活用します。

１）新しい技術が受領される背景

①業法の変化
②顧客の変化
③テクノロジーの影響

２）AIを活用した営業チャネルの将来像

①求められるチャネル機能
②3つの観点 ③具体的な将来像

３）AIを活用した本部業務の将来像

①3つの観点
②融資
③口座開設
④為替・決済

４）新しい技術を導入する際の論点

①問題点
②必要となる体制整備
③進め方

加藤 洋輝 (かとう ひろき) 氏

　東京理科大学大学院工学研究科経営工学専攻修了後、ＮＴＴデータに入社。金融分野における企画業務に従事。2015年よりＮＴＴデータ経営研究所。金融サービス業界を中心に、経営・事業戦略／新規事業開発／業務改革／マーケティング／テクノロジー活用に係わるコンサルティングのほか、発信活動に従事。静岡大学 非常勤講師を兼務。

＜著書＞

『決定版FinTech』(共著、東洋経済新報社)、『AIが変える2025年の銀行業務』(共著、近代セールス社)