鈴木 健文 氏 西村あさひ法律事務所 弁護士

　ミャンマーが民政移管され、外国投資が実質的に解放されてから約8年が経過し、ミャンマー進出・投資の成功と失敗事例が蓄積されてきたように思われます。ご相談内容も、エントリーフェイズのご相談から、労働法務や会社法務などの日々のコーポレート業務が増加しているように見受けられ、またミャンマーからの撤退に関するご相談も受けるようになりました。
　本講演では、投資判断の局面から、ミャンマーからの撤退・清算まで、ミャンマー法務全般に深く携わってきた渉外弁護士が、具体的な事例を交えながらこれからのミャンマー進出・ビジネス法務について分かりやすく解説します。

1. ミャンマーの基礎の基礎

(1) ミャンマーの現状・経済動向
(2) ミャンマービジネスの可能性

2. ミャンマー進出の第一ステップ

(1) ミャンマー進出時の3つの検討ポイント
(2) ミャンマーへの進出の方法とその比較
(3) 2018年改正会社法の影響

3. 外資規制

(1) 外資規制の全体像と2016年ミャンマー新投資法
(2) 不動産関連規制
(3) 卸売・小売業規制
(4) その他の外資規制

4. 一般的規制・コンプライアンス

(1) ミャンマーにおける法規制の全体像
(2) 工場設置のケーススタディ
(3) 電気通信事業のケーススタディ
(4) 汚職・贈収賄

5. 労働法務

(1) 労働法務の全体像
(2) 賃金規制
(3) 労働時間・休暇及び休日
(4) 雇用及び解雇・労働紛争

鈴木 健文(すずき たけふみ)氏

　2009年弁護士登録、2016年カリフォルニア州弁護士登録。2015年から1年間ヤンゴンの外資系法律事務所にて執務。以後、一貫してミャンマー法務に従事し、ミャンマー法務全般への豊富な経験を有する。2016年～2018年、法務省よりミャンマーの法制度等に関する調査業務を受託(2019年～2020年(予定)、アップデート調査受託)。ミャンマーの法実務/慣習及び法制度全般への深い理解を活かし、進出前より、進出後の会社運営を見据えたアドバイスが可能。また、ミャンマー政府・各種機関へのロビイング業務にも精通し、外資規制分野における第一号案件等にも関与。