第 4133 回

インテグリティに基づくコンプライアンス体制の確立

会場受講
2020年1月24日(金) 13:30~16:30
金融ファクシミリ新聞社
セミナールーム
東京都中央区日本橋小網町9-9
小網町安田ビル2階 地図
電話 03-3639-8858
当セミナーは全 回のシリーズ開催です。
1回のみでもお申込みいただけます。

講師

中山 達樹
中山国際法律事務所 代表弁護士
公認不正検査士 海外事業コンサルタント
一般社団法人グローバルチャレンジ 代表理事

講演趣旨

 ESGに基づく投資やSGDsによる持続的経営が声高に叫ばれる中,企業にとってコンプライアンス体制の整備が一層急務となってきました。そんな中,手垢のついた「コンプライアンス」のやり方に限界を感じ,誠実さこそが決定的に重要な資質だとする「インテグリティ」という新たな考え方を導入する企業も多くなっています。しかし,インテグリティの内実や倫理・道徳との違いについては,実際にはまたあまりよく理解されていないのが現状です。
 そこで本講演では,インテグリティ理論に精通しコンプライアンスを専門とする国際弁護士が,豊富な経験をもとに,インテグリティ理論が企業等のコンプライアンスの分野でどう寄与するかにつき丁寧に解説します。

補足案内

講演項目

1 コンプライアンスの限界
(1)「お仕着せ」のコンプライアンス―コンプライアンスの言語的限界
(2)拡大解釈の限界―ESG投資/SGDsで要求されるコンプライアンスレベル
2 「インテグリティ」とは?
(1)日本におけるインテグリティの発展と最近のインテグリティ再評価
(2)インテグリティの現状―世界と日本の比較
(3)「インテグリティ」の真の意味とは?―「完全性」の意味するところ
3 コンプライアンスとインテグリティの違い
(1)コンプライアンスとインテグリティは表裏一体? その違いは?
(2)「手垢のついた」コンプライアンスからの卒業―会社理念との親和性など
4 倫理・道徳とインテグリティの違い
(1)個人におけるインテグリティ―倫理・価値基準と切り離して
(2)組織としてのインテグリティ―インテグリティの語義から 
5 インテグリティを導入した場合のメリット
(1)「コンプライアンスの防波堤」として作用/社内コミュニケーションの活発化
(2)コンプライアンスが「クリエイティブ」な仕事に
6 インテグリティを導入する場合のポイント
自発的な思考/リーダーシップ涵養/愛の反対は無関心/違和感の共有からなど

講師紹介

中山 達樹 (なかやま たつき) 氏
 1998年東京大学法学部卒業。2007年三宅・山崎法律事務所入所。2010年シンガポール国立大学ロースクール(アジア法専攻)修了。2010~2011年にはシンガポールのDrew & Napier法律事務所に勤務。2015年8月中山国際法律事務所開設、同事務所代表弁護士。2013年中小機構国際化支援アドバイザー。2016年公認不正検査士。『アジア労働法の実務 Q&A』をはじめ海外進出(主として新興国)に関する著書論文、また講演実績多数。